ニューズレター　スマイリング･ビューティー

こんにちは。院長の加藤　義浩です。　

秋らしくなってきましたが、いかがお過ごしでしょうか？

季節の変わり目です。あなた様も、体調管理には十分にご留意なさってください。

前回の「スマイリングビューティー」では、進行した虫歯の治療方法と歯型を取ったところまでお話しましたね。今回は、その後の作業を説明します。ちょっと科学の実験のような写真ばかりですが、いつもは見られない作業なので面白いと思いますよ。

石こう(・・・)という言葉を聞いたことはあっても、歯科で使う使う材料がどんな物かはご存じないと思います。石灰のような粉に、一定の割合で水を加えて混ぜるとクリーム状になります。その状態で歯型に流し込み、20分くらい経つと、固まります。建築に使うセメントに似ていますね。

固まると、歯石こう模型の完成です。きれいに形がとれていますよね。この状態で、歯科技工士さんへ送り、金属の冠などを作成します。 

それは健康保険が適応される詰め物で、インレーといいます。使用している材料は金銀パラジウム合金ですので、奥歯に使用しても銀色が少し目立ちます。また、硬い材料のため、長い年月が経過すると詰め物の縁が欠けやすく、適合性が少し劣ってきます。そして、金属アレルギーが起こる可能性もあります。しかし、加工がしやすく、耐久性があり、奥歯に使用するのに適しています。

健康保険は適応されませんが、セラミックスで欠損部分を修復することも可能です。金属と異なり、自然の歯をほぼ完全に再現でき、熱伝導が低く、変色しにくいのが特徴です。また、臭いも発生しません。見た目を気にする方や金属アレルギーの方におすすめしています。

その他にも金や白金、ハイブリッド・セラミックなどの補綴材料がありますが、いずれも保険適用外となります。どの補綴材料にもメリット・デメリットはあります。治療内容についてご不明な点がありましたら、お気軽にお尋ねください。

もっと・ちょっと・きっと　役に立つ歯のおはなし　治療は一度にできない

｢通うの大変だし、なるべくなら一度に済ませてくれたらいいのになぁ。｣と治療にかかる回数の多さに疑問に思っている方は意外に多いようです。

虫歯の場合、軽いものであれば、一日で治療が済むこともあります。しかし、虫歯が進んでいればいるほど、治療には時間がかかってしまいます。

例えば、虫歯が「神経」まで達している場合、神経を残せるのか、取らなければならないのかの判断をしなければなりません。できるだけ歯の神経を残しておきたいので、ここで数回かかることがあります。また、歯の痛みが激しいときには、長時間治療することで歯を刺激してしまい、さらに痛みがひどくなることがあります。このような時には１回の治療時間を短くして、少しずつ治療していく方法をとります。

何度も消毒する必要があるとき

歯の神経を取った場合ですが、病巣が根っこの先にまで達しているようなら、細菌を減らして再発の恐れがなくなるまで何度も消毒を繰り返さなければなりません。

この治療は一回ごとの時間が短いので、もっと時間をかけて早く終わらせてくれればいいのにと思われるかもしれませんが、治療の性質上、何度も通院していただかねばならないのです。ここでの治療をいいかげんにしてしまうと、後で痛みが出てしまう可能性があります。

さて、歯の神経を取り、神経の入った空間がきれいになると、次はその空間を密閉し、いよいよ被せ物の型取りに入ります。虫歯がひどくて削った部分が大きい場合は、かぶせ物が安定するように、金属の支台を入れて土台をしっかりさせてから、冠をかぶせて治療をします。

忙しい現代社会の中で、歯の治療に何度も通うのは大変です。後で痛みが出てやり直しということになると、かえって治療が長引いてしまいます。

あせらず、根気よく治療に通いましょう。

簡単節約生活

最近ＣＭ等で耳にする「エコ替え」。

買い替えることがエコにもつながるということですが、まだ使えるのにもったいないと思うこともしばしば。家電や車を買い替えるのは、ちょっとと思う人も小さいところから始めるというのはいかがでしょうか。たとえば、よく耳にする省エネ電球。始めに買う際は通常よりも数倍の値段がかかります。

しかし、消費電力がエアコン、冷蔵庫の次に多い電球を替えるだけでもだいぶ違います。参考までにどれくらいの節約になるかというと、消費電力が10Ｗで約1万時間使える電球型蛍光灯に替えると、1個単位の値段は通常の10倍だが、それを差し引いて考えても電気代が80％カットできるので、使いきる頃には約１万円の節約になるのです。ＣO２も３１ｋｇ削減できる。これもまさにエコ替えですよね。

もうひとつ、つけたり消したりがめんどうな玄関やトイレの明かりの節約に、人の動きに反応して自動点灯・消灯してくれるセンサーライトを取り付けるのも手です。電球と同様にＥ26口金に差し込むだけで取り付けも簡単です。それで約30％の電気代の節約になるので、１ヶ月で275円違ってきます。

また、水道代の節約として、節水シャワーヘッドへ換えるのもおすすめです。節水だからといって今のシャワーヘッドは、水圧は変わらないまま、水量を減らしてくれるものが出ています。手元で止水スイッチがあったりとこまめに節水ができるので、水を出しっぱなしでシャワーを浴びることも減りますよね。普通に使っていても40％ほど節水が可能なので、1回の使用でも約17円の節約に繋がります。それにプラスして、浴槽に100円ショップでも買えるアルミの保温シートをかぶせて使えば、保温モードにしないで必要な時に追い炊きができ、ガス代の節約になります。

そして、かさむ冷暖房費の節約に一役かうのが斜光カーテンです。夏場であれば、日差しをさえぎることで、クーラーの設定温度を低くしなくても涼しくなります。冬場であればカーテンで保温効果が得られます。遮光カーテンはＵＶカットや防音効果もあるので、家族が集まる居間や寝室などに利用するとよいでしょう。購入する際は、隙間から冷気が入る場合もあるので、カーテンは少し長めを買いましょう。

心のコラム　『体内時計を理解し、快適生活を1』

人間は２５時間サイクルで生きている！？

休日に「あ～、よく寝た」って時計と見たら、すでに午後。すっかりリズムを崩してしまい、ぐっすり休んだつもりが、翌日朝起きるのがよけい大変になったりすることはないでしょうか。

生物は人間を含め、動物や植物でも、体に時計を備えていて、これが睡眠サイクルなどをコントロールしています。ところが人間の体内時計の周期は25時間で、それに対して、地球は24時間周期です。この1時間を毎朝、太陽の光を浴びることによって脳に信号を送り、地球の24時間周期に針を合せ直しているのです。だから不規則な生活を送っていると、体内時計は自然の周期と少しずつズレて、時差ボケのような状態に陥ってしまいます。こうして体のリズムが崩れたままの状態が続くと、高血圧、心臓病、糖尿病やうつ病などの危険性が高まるだけでなく、記録力の低下や認知症にもつながるのです。

体内時計は体中にある

時間調整を行っている体内時計と言われる器官は、体内に複数あります。体内時計は、以前は脳だけにあると思われていましたが、最近、体中にあることがわかってきました。肝臓や筋肉、肺、心臓といった臓器にも存在しています。全身に存在する体内時計がそろって動くように統率するのが脳の中にある視交叉上核で、「主要時計」といい、それ以外のところにあるのを「抹消時計」といいます。例えば、肝臓にある「抹消時計」は、食事の時間によってリズムが変わることがわかっています。つまり、消化吸収に関係している肝臓の動きが、食事の時間にあわせて働くように調整しているというわけです。

では、なぜ体中に体内時計があるのでしょうか。

その理由は、体の各臓器を、適切な時刻に活動させるためではないかと考えられています。例えば、私たちが朝、目が覚めると起きだして体を動かします（筋肉を使います）。一日３回ほぼ決まった時間に食事をします（消化器官や肝臓が使われます）。したがって毎日ほぼ決まった時刻に、筋肉や、消化管、肝臓などを働かせなければいけないのです。目が覚めてから急に筋肉を使うためのエネルギーを準備したり、食事が始まってから消化管を動かすより、あらかじめその時刻が来る少し前から、抹消時計を使って準備しておいたほうが効率的なので、それぞれの臓器ごとに専用の抹消時計があると考えられています。そして、体全体として、主要時計で調和を保たせるという仕組みになっていると考えられています。

腹時計の意外な役割

脳の主要時計さえ合わせていればいいと思っていたら、思わぬ実験結果がでたのです。それは、夜行性のマウスに本来なら寝ている昼間の時間帯だけにえさを与えるようにした結果、体内時計が大幅に乱れ、その結果生活リズムを逆転させてしまったのです。消化器官にある「腹時計」が乱れてしまうと、脳の主要時計が全身に休息支持をだしているのに、消化器官が働き始め、自分の時計を活動時間に変えてしまいます。さらに他の器官の時計も自分に合わせて動かしてしまうのです。主要時計の指示に従わず、勝手にズレてしまった体の時計たちは脳の指示系統が混乱し、やがて脳機能低下に陥るのです。

体内時計は不眠にも繋がります。来月はその事についてお話しましょう。